4月から隔月5回で開催した「茶事のいろは」。
12月は最終回の茶事を、参加者全員が配役を持って仕上げていった。
炭点前、懐石料理の運びの前席亭主役、濃茶続き薄茶を点てる後席亭主役と半東との亭主班。
今年茶名を持った亭主が催す、茶名拝受祝いの茶事として、現実的なテーマ性を持ち、関連の茶道具をそれぞれが持ち寄った。また亭主手製の主菓子も登場。
和菓子監修は、音楽業界でご一緒した「へちま」の金塚晴子さん。
前席亭主の三味線・唄の師匠は、私の元師匠でもあり、いろいろ共通項が多く努力家の亭主で心強かった。
一方、懐石班として集まった3名は、密に連絡を取り材料や段取りをつめていた。
当日は、進行に心を配り、時間内に料理が運び出され、茶事全体としては3時間半という、初茶事にしては驚異の速さで仕上がった。
客担当は、正座で料理を頂く苦痛に耐えつつ、千鳥の盃に四苦八苦。
流儀違いの作法の差に惑わされていたが、なんとか形になった次第。
何と言っても、初めての茶事。
自己嫌悪や他の役がしたかった等々、感想を頂いたら千差万別のご意見でしたが、第一回目にしたら大満足の結果でした。
お陰様で益々忙しくなる昨今、内容をつめた第二回目はいつになるか分りませんが、茶事に漂うもてなしの文化の香りを絶やさないよう、続けたいと考えています。