若宗匠キュレイションのMOA美術館「茶の湯の美」展。
頑張って向かった熱海は晴天で、最高の鑑賞日和だったが、なんと定休日!
急遽タクシー運転手お薦めの伊豆山神社に向かう。赤と白の龍が守る強運を宿す神社。
本宮が立つ山頂への道のりは険しく、さらっと登るには遅い時間。そこで海まで続く階段を下ってみる。頼朝と政子が出会った神社への860段程の階段脇の家々はヒッソリと静まりかえっている。聞けば高齢者の一人暮らしが多いとの事、熱海住民の現実を垣間見て猫に話しかける。
結局二日連続で熱海に向かい、茶道具を鑑賞し、古民家カフェでひと時を過ごした。
二日通った「KAFE KICHI」は、北鎌倉の喫茶「ミンカ」のように静かな時間が流れ、読書に最適な空間だった。ミンカではチェーホフの「すぐり」、KICHIでは川上弘美の「パレード」を読む。
---天狗たちは一日に一回、必ずゆう子ちゃんに寄っていって、さわりました。 そういうとき、さわられたゆう子ちゃんの体はぴかっと光りました。夜のパレードみたいに。ものすごく悲しくて、でもきれいな光でした。---
読後はいつも、こおばしくて哀しい、そして優しい気持ちになる。